自分でできる! K13マーチ リアハブベアリング交換 油圧プレスなし DIY

 久しぶりに妻のマーチに乗ってみたのですが、まるでマフラー交換をしたような爆音カーになっていました。
 妻は全く気にせずに乗っていますが、さすがにこれはヤバいと思い、自分で乗って確かめてみました。どうも音源はリアの左のようです。
 多分ハブベアリングだと思ったのですぐにディーラーで見積もりをとりましたが、リアの左片側で3万円オーバー・・・。
 右も音がしている気がするし、自分でやるしかないかな~。
 という訳で、今回はK13マーチのリアハブベアリングの交換にチャレンジします。でも、油圧プレスは無いんですよね~。
k13_rear_bearing_replacement

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異音の原因は?

 元々ロードノイズは大きな車なのですが、スピードが30kmを超えたあたりからどんどん音が大きくなります。
 まるでマフラーを爆音マフラーに交換したような音でした。マリオカートを運転している気分になりますね~。
 音の感じからベアリングのガタだと思いました。よく考えるとドラム式洗濯機メカケース交換の時の壊れたベアリングの音と似ています。

ディーラーで見積

 早速ディーラーに見積をとりに行きました。担当の方にも「多分リア左側のハブベアリングだと思う。」ということを伝えました。
 暫くすると見積が出来上がり、「リアの左側は間違いなく異音がしています。ただ、もしかしたらリア右もしているかもしれません。」とのことでした。また見積ではリア左側の交換だけで3万円オーバー!工賃だけでも2万円オーバーです。

 これだけ高いと自分で作業をするしかないですね~。ベアリングもネットで安い物を探して、ついでなんでリアの両方を交換しますか。

作業の概要

 作業の概要としては、ジャッキアップしてタイヤを外してからの作業になります。
 ハブを取り外してハブに圧入されているベアリングを交換するだけです。
 と言葉にしてしまえば凄く簡単です。

作業の問題点

 言うは簡単ですが何が問題かというと、ベアリングがハブに圧入されていることです。通常圧入するには油圧プレス等の特殊な機械が必要です。でも、我が家には勿論そんな物はありません。普通に考えて、機械で圧入された物を人力で取り外すなんて不可能ですよね~。

解決策

 解決策はプーラーです。プーラー自体前々から知ってはいましたが今までは使う機会はありませんでした。これさえあれば何とかなりそうに思えました。

事前に準備したもの

 今回の作業も結構な困難が予想されるので、交換部品以外にも色々と準備しました。でも、さすがに油圧プレスは買えませんでしたね~。
準備品

リアハブベアリング

 リアハブベアリングはディーラーで見積をとった品番を頼りに探しました。yahooショッピングで左右分購入しました。

再使用不能物品

 再使用不可能物品は3種類あります。リングスナップ(Cリング)、ホイールキャップ、ナットロックの3種類です。それぞれ左右分必要でしたが、私は知り合いの整備工場に注文しました。

プーラー

 プーラーは色々な種類があって迷いましたが、何とかベアリングを着脱できそうなこの商品にしました。

 私はamazonアソシエイトに参加しているので、amazonで購入したい方は下記のリンクをクリックして下さい。
 https://amzn.to/4beqoyK

トルクレンチ

 私はトルクレンチを持っているのですが、今回のハブを固定しているナットの取付の設定値の240ニュートンは設定対象外だったので、新たに240ニュートンに対応した下記のトルクレンチをamazonで購入しまいした。
 https://amzn.to/3WBuj42

30mmソケット

 ハブを固定しているナットは30mmですが、さすがに30mmのソケットは持っていません。近所のホームセンターで購入しました。

ワイドモンキーレンチ

 プーラーを使用する時にワイドモンキーレンチがあれば作業できると思って近所のホームセンターで購入しました。
 残念ながら柄が短くてパワーが足りず、全く使い物になりませんでした・・・。

追加で購入したもの

 最初に工具類を購入した段階では分かりませんでしたが、プーラーセットには32mmのナット等が使用されていました。圧入等で必要なので追加で購入しました。

32mmソケット

 近所のホームセンターで32mmのソケットを購入しました。
32mmソケット

32mmメガネレンチ

 近所のホームセンターで32mmのメガネレンチを購入しました。
32mmメガネレンチ

実際の作業

 実際の作業は、初めての作業であり、行き詰って解決策を考える時間も長かったので6時間程かかったと思います。

※本来は整備工場等で行う作業です。

※作業には専門の知識や経験が必要です。

※素人の作業なので手順等間違っている場合があります。

※作業を真似する場合は自己責任でお願いします。

ホイールキャップ取り外し

 私は初めにホイールキャップを取り外しました。
 ホイールキャップは純正のタイヤホイルのカバーを外すと見えてきます。
ホイールキャップ
 マイナスドライバーとハンマーを使って少しずつ外していきました。
ハンマー

タイヤ取り外し&ジャッキアップ

 ホイールキャップを外して、ナットロックを緩めた後にタイヤを外してジャッキアップをしました。

ナットロック取り外し

 ナットロックはホイールキャップを外すと見えてきます。
ナットロック
 ナットロックはジャッキアップ前に少し緩め、ジャッキアップ後に全て緩めました。30mmのソケットを使用します。

ハブ取り外し

 ナットロックを外した後は、ハブを真っ直ぐ引けば外れます。

Cリング取り外し

 ハブの中にはベアリングが圧入されていますが、その手前にCリングがあります。
Cリング
マイナスドライバー等を2本使用してハブベアリングの手前にあるCリングを外します。なかなか外れませんが頑張って外します。無理に外そうとしてCリングが飛び出したら危険なので注意します。
Cリング

ベアリング取り外し

 プーラーセットを使用してハブベアリングを外します。
 購入したプーラーセットを普通に使用しても外れないという壁にぶち当たりましたが、後で述べる解決策で何とか外せました。ただ、かなりパワーを消費します。32mmのソケット、メガネレンチ、トルクレンチを使用しました。
ベアリング取り外し
 このトルクレンチを使用することに関しては、既に動画で指摘を受けていますが、私の家にトルクレンチよりも柄の長い工具は無かったので使用しました。
 トルクレンチを目的外に使用すると精度が落ちる等の不具合も考えましたが、この時にはこの方法以外に圧入されたベアリングを取り出す術がありませんでした。今思えば、32mmのメガネレンチをもう一本買っていれば良かったんですね~。

ベアリング圧入

 プーラーセットを使用してハブにハブベアリングを圧入します。  圧入するイメージを図にすると下の図のような感じです。
ベアリング圧入
 このプーラーセットには説明書が付属していないため使用方法が分かりませんでした。間違っているかもしれません。
 32mmのソケット、メガネレンチ、トルクレンチを使用しました。使用方法の正否は分かりませんが、これ以外に思いつきませんでした。また、ここでもかなりのパワーを消費しました。
プーラー
圧入
 圧入の終わりは、音と手ごたえで分かりました。

Cリング取付

 圧入を終えて、Cリングを挿入する溝が見えていればOKです!
Cリング溝
 Cリング用の溝にCリングを挿入します。少しずつ落ち着いて作業すれば大丈夫です。

ハブ取付

 ベアリングやCリングをが確実に取付できたことを確認したら、ハブを取り付けます。真っ直ぐ押し入れれば入ります。無理に揺すったりして新しいベアリングを壊さないように注意します。
ハブ取付

ナットロック取付

30mmのソケットとトルクレンチを使って締め付けます。トルクレンチは240ニュートンに設定します。トルクレンチの種類によって違いますが、私のトルクレンチはカチッと音がしたら完了です。
トルクレンチ

タイヤ取付

 ハブを取り付け終わったら、タイヤを取り付けてジャッキを下ろします。

ホイールキャップ取付

 マイナスドライバーとハンマーを使ってホイールキャップを取り付けます。少しずつ確実にやれば大丈夫です。私は右側はすんなりとできたのですが、左側は全くできずにイライラしました。
ホイールキャップ取付

まとめ

 今回はK13マーチのリアハブベアリング交換を油圧プレスなしで行いました。実際に作業を行っての感想は、途中、プーラーセットをしようしてもベアリングが抜けなかったこともあり凄く疲れました。
 でも、ベアリング交換後にテスト走行をしてみると、まるで違う車のように静かになりましたよ。
 疲れはしましたが、かなり効果のあるDIYだったので満足です。

作業中に困ったこと

 作業中には困った事が何度かありました。
 Cリングがなかなか抜けないし、ハマらない・・・。ホイールキャップがなかなか外れないし、全くハマらない・・・。
 でも一番困ったのは、プーラーセットを普通に使用してもハブからベアリングが抜けなかったことです。原因はプーラーセットのアダプターの長さよりもベアリングが長かったことです。一番下までベアリングを押し下げても、アダプターに底突きして止まってしまいました。下の図のような感じです。
ベアリング図
 何かを使ってスペースを稼がないといけない事は分かるのですが、適当な物がありませんでした。最初はモンキーレンチを使用したのですが、下の写真の様な状態になってしまいました・・・。
モンキーレンチ
 強度が足りませんでしたね~。

解決策

 モンキーレンチ作戦は失敗しましたが、他の方法をずっと考えました。強度があって圧入の力に耐えられるものじゃないといけません。暫く考えましたが、タイヤホイルを間に挟む方法を思いつきました。下の図のようなイメージです
圧入作戦
 この方法で何とかベアチングを取り外すことができました。何度も諦めかけましたが、やってみて良かったです。
 ただ、この方法の安全性等がどうなのかは分かりません。もし金属の硬い何かをハブとアダプターの間に上手く挟み込めれば、その方法が一番いいと思います。

 今回も無謀と思えるDIYをしましたが、何とか油圧プレスなしで自分でハブベアリング交換ができました。マーチが本当に静かになりましたよ。
 良くも悪くもこの記事や動画が、今後作業をされる方の参考になれば幸いです。

 

 youtube動画を作成しました。動画の方が分かり易いと思いますので、興味のある方はご覧下さい。
k13_rear_bearing_replacement

 

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