自分でできる! タイロッドエンドブーツ交換 車検のためにその2

 2年に一度の嫌な儀式、車検が近づいてきました。
 前回はヘッドライトリフレッシュを行いましたが、今回はもう一つ指摘されていた「タイロッドエンドブーツ」の交換に挑戦します。
 スタンドでの見積もりでは交換費用約7,000円。安くはありませんが、DIYなら部品代だけで済みますし、何より自分で愛車を整備する達成感があります!

タイロッドエンドブーツ交換作業

DIYでタイロッドエンドブーツを交換

我が家のC26セレナ(車両情報)

【車両概要】
〇 車両形式:DBA-FC26
〇 初年度登録:平成24年1月(2012年1月)
〇 走行距離:約135,000km

 13年目ともなると、足回りのゴム部品の劣化は避けられません。

タイロッドエンドブーツとは?交換の必要性

 タイロッドエンドブーツは、ハンドルの動きをタイヤに伝える「タイロッド」の関節部分(ボールジョイント)を保護しているゴムカバーです。
 内部のグリスを保持し、水や砂利の侵入を防いでいますが、経年劣化でヒビ割れや破れが生じます。

 ブーツが破れていると車検には通りません。
 また、放置するとジョイント部分が錆びてガタつき、最悪の場合は走行不能になる恐れもある重要な部品です。

準備した部品と工具

1. タイロッドエンドブーツ(社外品)

 純正品ではなく、安価で品質の良い社外品(大野ゴムなど)を楽天市場で購入しました。左右セットで千円程度です。

2. タイロッドエンドプーラー

 ボールジョイントは固着していることが多く、ハンマーで叩いてもなかなか外れません。専用工具のプーラーがあれば、驚くほど簡単に外せます。

3. その他工具

  • トルクスソケット (T30):ボルトの供回り防止用。
  • 32mmソケット:新しいブーツを均等に圧入するために使用。
  • モリブデングリス:ジョイント部の潤滑用。
  • 新しいナット:再利用不可部品のため純正品を用意。

交換作業手順

【注意】

足回りの分解整備は重要保安部品に関わります。
※作業は自己責任で行ってください。
※自信がない場合は整備工場へ依頼しましょう。

1. ナットを緩める

 ジャッキアップしてタイヤを外した後、タイロッドエンドを固定している14mmのナットを緩めます。
 軸が一緒に回ってしまう(供回りする)場合は、中心にトルクスレンチ(T30)を差し込んで固定しながら回します。

トルクスレンチで供回り防止

供回りする場合はトルクスを使用

2. タイロッドエンドの取り外し

 ナットを少し残した状態で、タイロッドエンドプーラーをセットします。
 ボルトを締め込んでいくと、「バキン!」という大きな音とともに外れます。

プーラーでの取り外し

専用工具があれば簡単です

3. ブーツの交換とグリスアップ

 古いブーツを取り外し、古いグリスを拭き取ります。
 新しいグリスをボールジョイント部分にたっぷりと塗布します。

新しいグリスを塗布

グリスはたっぷりと

4. 新しいブーツの圧入

 新しいブーツを被せ、32mmのソケットを当て木代わりにして、上からハンマーで均等に叩き込んで圧入します。

32mmソケットで圧入

ソケットがジャストフィット

ブーツ圧入完了

隙間なくはまっているか確認

5. 組み付け

 元通りに組み付け、新しいナットで規定トルクで締め付ければ完了です。

まとめ

 プーラーなどの工具さえあれば、DIYでも比較的簡単に交換できました。
 費用も工具代を含めてもお店に頼むより安く済みますし、工具は次回も使えるのでお得です。

 自分で整備することで愛車への愛着も湧きますね。車検前の点検項目として、ぜひチャレンジしてみてください。

 実際の作業の様子をYouTube動画にまとめました。プーラーの使い方やブーツ圧入のコツなど、動画の方が分かりやすいと思います。

 

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