最初は平成18年に妹が購入して、現在は父が乗っているC25セレナですが、随分前からアイドリング回転数が高く、燃費も悪いんですよね~。
更に最近増々エンジン音が大きくなったような気がします。多分あの部分を清掃すれば良くなると思うので、面倒ですが作業をする事にしました。
父のセレナ(車両情報)
〇 車両形式:DBA-NC25
〇 エンジン形式:MR20
〇 駆動方式:4WD
〇 初年度登録年月:平成18年2月(2006年2月)
〇 走行距離:約165,000km
C25セレナの不調症状
随分前からアイドリング回転数が高く、まるで昔のディーゼル車のように大きなエンジン音がします。
また、燃費も悪く、加速時もスムーズではないような気がします。
ずっと乗っていると慣れてしまうようですが、私が時々エンジン音を聞くとどうしても気になるんですよね~。
不調の原因(カーボン汚れ)
今までの経験から、原因はスロットルバルブに大量に溜まったカーボン汚れ等により、アイドリングに必要な空気が上手く吸入できない事(または誤検知している事)だと思いました。
また、EGRバルブも詰まっているので加速もスムーズじゃないと思います。
作業の概要と注意点
C25セレナのボンネットを開けると下の写真のような状態です。
スロットルバルブが見えませんよね…。清掃するには、エンジンカバーやホース類を外さないといけません。
【作業工程】
1 エンジンカバーを外す
2 スロットルバルブの上のボックスを外す
3 インテークの蛇腹ホースを外す
4 スロットルバルブを外す
5 スロットルバルブを清掃する
6 外した物を元に戻す
【重要:警告】
※スロットルバルブを清掃した後は、必ず「全閉位置学習」と「急速TAS学習」を実施してください。これを行わないと、アイドリング回転数が異常に高いままになり、エンジンが正常に制御されません。
※本来は専門的な知識や経験が必要な作業です。実施される場合は自己責任でお願いします。
実際の作業手順
まずはスロットルバルブの場所ですが、下の写真の〇部分になります。
1. スロットルバルブ上部のホース類の取り外し
最初に黒のボックスを外します。
〇の部分の樹脂製の固定具を外し、上に持ち上げれば外れます。
次に黒の小さなボックス(チャンバー)を外します。
次に私はエンジンカバーを外しました。
〇の2ヵ所のボルトを外して上に持ち上げれば外れます。
次に蛇腹のホース(エアダクト)を外します。
これでスロットルバルブを固定してあるボルトが見えてきます。
2. スロットルバルブの取り外し
目的のスロットルバルブを外します。
スロットルバルブは手前側2ヵ所と奥の2ヵ所でボルトどめしてあります。奥の下側は見えにくいので注意します。
最後に手前側の上のホースを外します。下のホースは冷却水が通っているので外しません。
3. スロットルバルブの清掃
スロットルバルブのエンジン側は、下の写真のように真っ黒でした。
C25セレナは冷却水のホースが外せないので、そのままの場所で清掃します。
キャブクリーナー(エンジンコンディショナー)をウエスに吹き付けて、丁寧に拭き上げます。
※電子スロットルの場合、直接吹きかけるのは故障の原因になる可能性があるため、ウエスにつけて拭くのが安全です。
清掃のコツは、バルブ(バタフライ)の上下の隙間を重点的にきれいにすることです。
4. 取り付けと復元
スロットルバルブを元のように4か所のボルトで固定し、外したホースやボックス類を逆の手順で戻していきます。
本来はガスケット(パッキン)は新品交換が推奨ですが、今回は再利用しました。
重要:学習リセット手順
清掃が終わったら、必ず以下の学習を行ってください。
1. 全閉位置学習
- キースイッチを「ON」にする(エンジンはかけない)
- 「ON」の状態を約2秒間保つ
- キースイッチを「OFF」にする
- 「OFF」の状態を約10秒保つ(リレー音が聞こえるのを確認)
これを確実に行ってください。
2. 急速TAS学習(吸入空気量学習)
エンジンをかけると、清掃によって空気の通りが良くなったため、回転数が異常に上がったりハンチング(回転数の上下)を起こしたりします。
これを正常に戻すために「急速TAS学習」が必要です。
私はOBDⅡアダプターとスマホアプリ「NDSⅡ(Nissan Data Scan Ⅱ)」を使用しました。
アプリの「WORK SUPPORT」タブにある「Idle Air Vol Learn(急速TAS学習)」をタップします。
学習が完了すると、エンジン回転数が700回転前後に落ち着きました。清掃前の半分以下の回転数です!
まとめ
今回のスロットルバルブ清掃は手間がかかりましたが、効果は劇的でした。
清掃前とは違う車のようにエンジン音が静かになり、アイドリングも安定しました。
ディーラーで相談しても改善しなかった症状が、DIYで完治して大満足です。
本来は整備工場等にお願いする作業ですが、腕に自信のある方や、どうしても調子が悪いと悩んでいる方にはお勧めのDIYです。
ただし、TAS学習がうまくいかないリスクもあるので、事前の準備と情報収集は念入りに行ってください。
今回使用した便利グッズ
LEDランタン(作業灯)
エンジンルーム奥の暗い場所を照らすのに必須です。
OBDⅡアダプター
急速TAS学習を行うために必要です。C25セレナ(Androidスマホ)では「NDSⅡ lite」アプリで動作確認しました。
※相性があるため、すべての環境での動作を保証するものではありません。
キャブクリーナー
Youtube動画も作成しました。実際のエンジン音の変化や学習手順など、動画の方が分かりやすいと思います。
















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